桜井市をぶらり旅20 ~大神神社の繞道祭~
桜井市(さくらいし)の過去の記事はこちら
・桜井市をぶらり旅 ~過去の記事一覧~
2020年1月1日(元日)、奈良県中部・桜井市にある大神神社(おおみわじんじゃ)に
行ってきました。
今回の目的は、毎年元日に行われる繞道祭(にょうどうさい)です。
繞道祭は、大神神社の年頭を飾る御神火の祭典で、元日の0時になると
禁足地内である本殿の三ツ鳥居から宮司により御神火がきり出され、
拝殿の灯籠に移されます。
1時ごろになると御神火が大松明に移され、氏子の若者たちが大松明を担いで
境内を練り歩きます。
ちなみに「繞道祭」の「繞」は、「めぐる」という意味だそうです。
三輪駅(みわえき)
大神神社の最寄り駅は、JR万葉まほろば線(桜井線)の三輪駅です。
年末年始は大神神社の参拝客が多いため、三輪駅では臨時の改札口(写真右)が利用されます。
参道沿いには、普段より多くの出店が並びます。
大神神社 二之鳥居(にのとりい)
大和国(やまとのくに・今の奈良県)の一宮(いちのみや・その地域で最も社格の高い神社)は
奈良盆地東部にある大神神社です。
大神神社は日本で最古の神社の1つとされており、
三輪明神(みわみょうじん)とも呼ばれています。
HP:大神神社
住所:桜井市三輪1422
アクセス:
・JR万葉まほろば線(桜井線)の三輪駅から徒歩5分。
・JR/近鉄の桜井駅(北口)から「天理駅」・「憩の家外来棟」行きのバスに乗り、
三輪明神参道口バス停で下車。
・JR/近鉄の天理駅から「桜井駅北口」行きのバスに乗り、三輪明神参道口バス停で下車。
拝殿
大神神社の境内はそれほど広くなく、拝殿前に階段があるため、
参拝客が多いと大晦日(12月31日)の夜から入場規制が行われます。
入場規制が始まると、参拝客がお賽銭を投入する0時過ぎまで、参道にて待機させられます。
拝殿前の絵馬
2020年は子(ね)年です。
1時になると拝殿では、宮司による祝詞奏上(のりとそうじょう)が始まります。
いよいよ御神火が大松明に移されます。
先入道(さきのにゅうどう)・後入道(あとのにゅうどう)という長さ約3mの大松明2本と
少し小さめの神饌(しんせん)松明に、御神火が移されました。
1本だけ炎が消えかけているのが気になりますが・・・。
氏子の若者たちが大松明を担いで、山麓に鎮座する摂末社18社を巡拝します。
末社・神宝神社(かんだからじんじゃ)
繞道祭の18社巡りで最初に祭典が営まれるのは末社・神宝神社です。
祭神は家都御子神(けつみこのかみ)、熊野夫須美神(くまのふすみのかみ)、
御子速玉神(みこはやたまのかみ)の3柱です。
大松明の御神火は、一般の参拝客が持ち帰ることもできます。
神宝神社すぐ隣の末社・天王社(てんのうしゃ)を参拝したら、次の目的地を目指します。
摂社・神坐日向神社(みわにますひむかいじんじゃ)
祭神は櫛御方命(くしみかたのみこと)、飯肩巣見命(いいかたすみのみこと)、
武甕槌命(たけみかづちのみこと)の3柱。
社殿が北向きに建てられている珍しい神社です。
摂社・大行事社(だいぎょうじしゃ)
祭神は事代主神(ことしろぬしのかみ)、八尋熊鰐神(やひろのわにのかみ)、
加屋奈流美神(かやなるみのかみ)の3柱。
三輪山麓には日本最古の市場・海石榴市(つばいち)があったとされており、
御祭神は市場の守護神とされています。
三輪素麺(そうめん)の相場の神様としても信仰されています。
摂社・活日神社(いくひじんじゃ)、摂社・磐座神社(いわくらじんじゃ)を参拝したら、
摂社・狭井神社(さいじんじゃ)に到着です。
狭井神社
狭井神社を参拝した後は、日本最古の道・山の辺の道(やまのべのみち)を歩きます。
途中にある末社・貴船神社(きふねじんじゃ)も参拝します。
12月30日に雨が降った影響で、山の辺の道は所々ぬかるんでいました。
足元が真っ暗でほとんど見えないので、大松明の後を追う際はスマホのライトなどで、
足元を照らしながら歩いた方が良さそうです。
摂社・檜原神社(ひばらじんじゃ)
檜原神社は、宮中に祀られていた天照大御神(あまてらすおおみかみ)を、
初めて外で祀った倭笠縫邑(やまとかさぬいむら)の地と考えられています。
この場所から様々な場所に移り、今の伊勢神宮の内宮に祀られるようになったそうです。
そのため檜原神社は元伊勢とも呼ばれています。
檜原神社の境内
檜原神社の三ツ鳥居
大神神社拝殿の奥にあると言われている三ツ鳥居(みつどりい)。
しかし三ツ鳥居があるのは禁足地で、普段は神職でさえ簡単に立ち入ることが
できない場所です。
檜原神社では、その三ツ鳥居を拝むことができる貴重な場所でもあります。
檜原神社には拝殿が無く、この三ツ鳥居を通して直接、三輪山を拝みます。
祭神は天照大神若御魂神(あまてらすおおかみのわかおんみたまのかみ)、
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉册尊(いざなみのみこと)。
檜原神社にて休憩です。休憩を終えたら残り半分の9社を巡ります。
時間は午前3時ごろ。
私はここで大松明を追うのをやめて、帰宅することにしました。
この後、
富士(ふじ)神社、厳島(いつくしま)神社、神御前(かみのごぜん)神社、綱越(つなこし)神社、
大直禰子(おおたたねこ・若宮社)、久延彦(くえひこ)神社、琴平(ことひら)神社、
御誕生所社(おたんじょうしょしゃ)、祓戸社(はらえどしゃ)の順に参拝し、
大神神社拝殿前に帰る行程のようです。
【オマケ】
願えばかなう絵馬
大神神社の祈祷殿(きとうでん)近くに設置された「願えばかなう絵馬」。
用意されているマジックを使って、絵馬に願いを書き込みます。
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行ってきました。
今回の目的は、毎年元日に行われる繞道祭(にょうどうさい)です。
繞道祭は、大神神社の年頭を飾る御神火の祭典で、元日の0時になると
禁足地内である本殿の三ツ鳥居から宮司により御神火がきり出され、
拝殿の灯籠に移されます。
1時ごろになると御神火が大松明に移され、氏子の若者たちが大松明を担いで
境内を練り歩きます。
ちなみに「繞道祭」の「繞」は、「めぐる」という意味だそうです。
三輪駅(みわえき)
大神神社の最寄り駅は、JR万葉まほろば線(桜井線)の三輪駅です。
年末年始は大神神社の参拝客が多いため、三輪駅では臨時の改札口(写真右)が利用されます。
参道沿いには、普段より多くの出店が並びます。
大神神社 二之鳥居(にのとりい)
大和国(やまとのくに・今の奈良県)の一宮(いちのみや・その地域で最も社格の高い神社)は
奈良盆地東部にある大神神社です。
大神神社は日本で最古の神社の1つとされており、
三輪明神(みわみょうじん)とも呼ばれています。
HP:大神神社
住所:桜井市三輪1422
アクセス:
・JR万葉まほろば線(桜井線)の三輪駅から徒歩5分。
・JR/近鉄の桜井駅(北口)から「天理駅」・「憩の家外来棟」行きのバスに乗り、
三輪明神参道口バス停で下車。
・JR/近鉄の天理駅から「桜井駅北口」行きのバスに乗り、三輪明神参道口バス停で下車。
拝殿
大神神社の境内はそれほど広くなく、拝殿前に階段があるため、
参拝客が多いと大晦日(12月31日)の夜から入場規制が行われます。
入場規制が始まると、参拝客がお賽銭を投入する0時過ぎまで、参道にて待機させられます。
拝殿前の絵馬
2020年は子(ね)年です。
1時になると拝殿では、宮司による祝詞奏上(のりとそうじょう)が始まります。
いよいよ御神火が大松明に移されます。
先入道(さきのにゅうどう)・後入道(あとのにゅうどう)という長さ約3mの大松明2本と
少し小さめの神饌(しんせん)松明に、御神火が移されました。
1本だけ炎が消えかけているのが気になりますが・・・。
氏子の若者たちが大松明を担いで、山麓に鎮座する摂末社18社を巡拝します。
末社・神宝神社(かんだからじんじゃ)
繞道祭の18社巡りで最初に祭典が営まれるのは末社・神宝神社です。
祭神は家都御子神(けつみこのかみ)、熊野夫須美神(くまのふすみのかみ)、
御子速玉神(みこはやたまのかみ)の3柱です。
大松明の御神火は、一般の参拝客が持ち帰ることもできます。
神宝神社すぐ隣の末社・天王社(てんのうしゃ)を参拝したら、次の目的地を目指します。
摂社・神坐日向神社(みわにますひむかいじんじゃ)
祭神は櫛御方命(くしみかたのみこと)、飯肩巣見命(いいかたすみのみこと)、
武甕槌命(たけみかづちのみこと)の3柱。
社殿が北向きに建てられている珍しい神社です。
摂社・大行事社(だいぎょうじしゃ)
祭神は事代主神(ことしろぬしのかみ)、八尋熊鰐神(やひろのわにのかみ)、
加屋奈流美神(かやなるみのかみ)の3柱。
三輪山麓には日本最古の市場・海石榴市(つばいち)があったとされており、
御祭神は市場の守護神とされています。
三輪素麺(そうめん)の相場の神様としても信仰されています。
摂社・活日神社(いくひじんじゃ)、摂社・磐座神社(いわくらじんじゃ)を参拝したら、
摂社・狭井神社(さいじんじゃ)に到着です。
狭井神社
狭井神社を参拝した後は、日本最古の道・山の辺の道(やまのべのみち)を歩きます。
途中にある末社・貴船神社(きふねじんじゃ)も参拝します。
12月30日に雨が降った影響で、山の辺の道は所々ぬかるんでいました。
足元が真っ暗でほとんど見えないので、大松明の後を追う際はスマホのライトなどで、
足元を照らしながら歩いた方が良さそうです。
摂社・檜原神社(ひばらじんじゃ)
檜原神社は、宮中に祀られていた天照大御神(あまてらすおおみかみ)を、
初めて外で祀った倭笠縫邑(やまとかさぬいむら)の地と考えられています。
この場所から様々な場所に移り、今の伊勢神宮の内宮に祀られるようになったそうです。
そのため檜原神社は元伊勢とも呼ばれています。
檜原神社の境内
檜原神社の三ツ鳥居
大神神社拝殿の奥にあると言われている三ツ鳥居(みつどりい)。
しかし三ツ鳥居があるのは禁足地で、普段は神職でさえ簡単に立ち入ることが
できない場所です。
檜原神社では、その三ツ鳥居を拝むことができる貴重な場所でもあります。
檜原神社には拝殿が無く、この三ツ鳥居を通して直接、三輪山を拝みます。
祭神は天照大神若御魂神(あまてらすおおかみのわかおんみたまのかみ)、
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉册尊(いざなみのみこと)。
檜原神社にて休憩です。休憩を終えたら残り半分の9社を巡ります。
時間は午前3時ごろ。
私はここで大松明を追うのをやめて、帰宅することにしました。
この後、
富士(ふじ)神社、厳島(いつくしま)神社、神御前(かみのごぜん)神社、綱越(つなこし)神社、
大直禰子(おおたたねこ・若宮社)、久延彦(くえひこ)神社、琴平(ことひら)神社、
御誕生所社(おたんじょうしょしゃ)、祓戸社(はらえどしゃ)の順に参拝し、
大神神社拝殿前に帰る行程のようです。
【オマケ】
願えばかなう絵馬
大神神社の祈祷殿(きとうでん)近くに設置された「願えばかなう絵馬」。
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